書類に電子署名する

合同会社の設立登記を申請する前に、添付する 4 つの書類(PDF)へマイナンバーカードで電子署名します。申請に使う e-oss には署名の機能がないので、自分の PC で済ませておきます。

会社のページの「書類に電子署名する」では、署名する人の名前と書類のダウンロード先つきで表示されます。

先に用意するもの

届くまで・契約・窓口に日数がかかるものがあります。書類ができるのを待つ間に、そろえておきます。

  • Windows 11 の PC

    Mac とスマートフォンだけではできません

    法務省の署名プラグインが Windows 専用です。自分のものが無ければ、家族や知人のものを借りて 1 日で済ませられます(入れるソフトは後から消せます)。借りる場合も、署名する人がマイナンバーカードを持ってその PC の前にいる必要があります。

  • IC カードリーダライタ

    公的個人認証サービスの対応機種

    家電量販店や通販で数千円で買えます。通販は、届くまでの日数を見ておきます。

    対応する IC カードリーダライタの一覧:公的個人認証サービス ↗

  • 有料の Adobe Acrobat(Standard か Pro)

    無料の Acrobat Reader では動きません

    Adobe のサイトで契約します。Standard で足ります。月々プラン(月 3,300 円、いつでも解約できる)か、年間プラン(月 1,980 円、途中の解約に手数料)です(2026 年 10 月時点、税込)。

    Acrobat の料金:Adobe ↗

  • 署名する人全員のマイナンバーカードと署名用パスワード

    署名用電子証明書が有効で、署名用パスワード(英数字 6〜16 文字)が分かること

    パスワードを忘れた・証明書の期限が切れたときは、市区町村の窓口で再設定・更新します。窓口に行く日を見ておきます。

署名する書類と、署名する人

書類署名する人PDF の入手先
定款社員全員会社のページの設立登記書類
決定書業務執行社員全員会社のページの設立登記書類
就任承諾書代表社員会社のページの設立登記書類
払込証明書代表社員会社のページの払込記録で作った、通帳コピー付きの PDF

この方法で署名する理由

法務省は、登記の添付書類に電子署名する方法をいくつか挙げています。そのうち、マイナンバーカードで 4 つの書類すべてに署名できることを公式の説明書で確かめられたのは、下の 1 つ目だけでした(2026 年 10 月、Companify 調べ)。このページは、その方法の手順です。

  • PDF署名プラグイン + 有料の Adobe Acrobatこの手順で使う署名できる書類:4 つとも

    法務省が配っているプラグインで、マイナンバーカードでの署名が操作説明書に書かれています。Windows 11 と有料の Acrobat が要ります。

  • 申請用総合ソフトの「PDF ファイルの署名」使わない署名できる書類:定款だけ

    無料ですが、できあがるのは「署名付き PDF フォルダ」という別の形式です。e-oss がこの形式を受け付けるのは定款だけなので、残りの 3 つに使えません。

  • Adobe Acrobat・Acrobat Reader・SkyPDF だけで署名使わない署名できる書類:不明

    法務省は形式を満たすソフトとして挙げていますが、マイナンバーカードで署名する公式の手順が見当たりません。

Windows の PC が無いとき

署名は、本人がマイナンバーカードを使ってする操作です。Companify も、ほかの誰かも、代わりにはできません。Windows の PC が手元に無いときは、次のどちらかで進めます。

  • Windows の PC を 1 日借りて、署名する人全員で集まる

    Ⓐ の準備は 1 回で済み、入れたソフトは後から消せます。署名する人全員がマイナンバーカードを持ってその PC の前に集まるのが、いちばん簡単です。

  • 署名する人ごとに、別の Windows の PC で順に署名する

    1 人目が署名した PDF をそのまま次の人に渡し、次の人も Ⓐ の準備をした PC で署名を足します。PDF は、途中で Acrobat 以外のソフトで開いて保存し直しません。

採らない道
  • 添付書類の一部を紙で送る道もありますが、定款は e-oss で電子のまま付けることが必須なので、Windows の PC での署名は避けられません。Companify では案内していません。
  • Mac で仮想の Windows(Parallels など)を動かして署名したという報告もありますが、公式の対象ではないので、Companify では案内していません。

署名できる環境を構築する(最初の 1 回だけ)

用意するもの

  • Windows 11 の PC(Mac とスマートフォンだけではできません)
  • IC カードリーダライタ(公的個人認証サービスの対応機種)
  • 有料の Adobe Acrobat(Standard か Pro)(無料の Acrobat Reader では動きません)
  • 署名する人全員のマイナンバーカードと署名用パスワード(署名用電子証明書が有効で、署名用パスワード(英数字 6〜16 文字)が分かること)

やること

  1. カードリーダを PC につなぎ、JPKI利用者ソフトを入れます。

    入れたらソフトを開き、「自分の証明書」→「署名用電子証明書」を表示できるか確かめます。

    JPKI利用者ソフト(Windows 版)のダウンロード ↗

  2. Adobe Acrobat を入れて、ログインします。

    ログインしていないと、次に入れるプラグインのメニューが使えません。

  3. 法務省の「PDF署名プラグイン」(64bit 版)を入れて、PC を再起動します。

    途中で聞かれる署名方法は「公的個人認証ICカード(個人番号カード)」を選びます。

    PDF署名プラグインのダウンロード ↗

  4. Acrobat の環境設定を 2 か所変えます。
    • 「署名」→「作成と表示方法」の詳細:デフォルトの署名方法を「SignedPDF」にする
    • 「セキュリティ(拡張)」:「起動時に保護モードを有効にする」のチェックを外す
補足
  • Android のスマートフォンは、Bluetooth でつないで Windows の PC のカードリーダの代わりにできます(公的個人認証サービスの機能)。iPhone ではできません。Acrobat での署名にこの方法が使えるかは未確認です。

署名する(4 つの書類ごとに繰り返す)

やること

  1. 署名する 4 つの PDF を、Windows の PC に移します。

    USB メモリやクラウドストレージで運びます。移す途中で、プレビューなど Acrobat 以外のソフトで開いて保存し直さないようにします。

  2. 署名する人のマイナンバーカードを、カードリーダに差します。
  3. 書類の PDF を Acrobat で開き、「デジタル署名」を選びます。

    「すべてのツール」→「証明書を使用」→「デジタル署名」の順です。

  4. 署名を置く場所を、ドラッグで四角く指定します。
  5. 署名用パスワード(英数字 6〜16 文字)を入れます。

    5 回続けて間違えるとロックされます。

  6. 半角の英数字のファイル名を付けて保存します。

    空白や記号は避けます。保存した後は、別のソフトで開いて保存し直したり、印刷して PDF にし直したりしません。

  7. 署名する人がほかにもいる書類は、カードを差し替えて 3〜5 を繰り返します。

    PDF は開いたままにします。2 人目からは上書き保存されます。別の場所にいる人には、署名した PDF をそのまま渡し、その人も Ⓐ の準備をした Windows の PC で続けます。

署名を確かめる

やること

  1. Acrobat の署名パネルで、署名が人数分あることを 4 つとも確かめます。

    「署名に問題があります」と表示されることがありますが、認証局の証明書を Acrobat に登録していない場合の表示です。「この製品では、検証はできません」と出たら、OK を押して進めます。

  2. 署名した 4 つの PDF を、申請に使う PC で開ける場所に置きます。

    e-oss の「添付ファイルの登録」で、この 4 つをそのまま付けます。

会社をつくる·設立までの流れ